高血圧症は降圧剤による治療によって風邪のように数日薬を飲んですっかり治ってしまうような疾患ではありません。
だから飲み続けることが必要なのですが、ほとんどの降圧剤の効果は続いても１日から２日です。
ですから薬の服用をやめてしまえばまた服用する前の状態に戻り血圧は上昇してきます。
決して薬がないとダメな体になるとかクセになる、やめられなくなるというわけではないのです。
また、血圧の治療を開始するとともに高血圧の原因となる悪い生活習慣があればそれを改善することで血圧は低下してくるかもしれません。
経過によっては降圧剤の減量や中止も可能なのです。

血圧の治療は10年あるいは20年先のための治療と考えましょう。
20年先に合併症もなく今と同じように健康で元気に過ごしていることができるかどうかは今日の治療にかかっているのです。
血圧が高く治療が必要と診断された方は一刻も早く治療を開始しましょう。お近くの医療機関を受診してください。